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ラジオでも言いましたが、どのくらいの量を使うかもポイント

昨日ある患者さんから興味深い話を聞かせてもたいました。

その方は定期的に通院されているのですが、昨日は風邪で受診されました。

最初風邪をひいたときに喉が痛くなってそのあと声が出なくなったそうです。

今までも時々そういうパターンがあり、そうなると1週間近く声が出なくなとのことでした。

困った患者さんはなんとかならないかと思い、ここはお茶しかないと思って

それをガッツリ飲んだら翌日には声が出るようになっていたということでした。

このお茶というのは診療所で「今月のお茶」としてお出ししているお茶のことです。

元々は販売はしていなかったのですが、欲しいという方が時々いらっしゃるので

今は販売もさせていただいています。

ただこのお茶は味を優先しているのであまり濃くありませんし

1月のお茶は主には胃腸に効くお茶で風邪用のものではありません。

それが効いてくれたのですから、いい意味で驚かされました。

そして改めて勉強になったと思いました。

もちろんお茶が効いたのには理由があります。

まず第一にお茶に含まれている生薬と風邪の生薬にはある共通項があります。

それは辛味です。

生薬には五味といって甘い、辛い、苦い、酸っぱい、塩辛いの5つの味があるとされます。

そしてそれぞれの味によってある程度共通した効能を持っています。

生姜などの辛いものを食べると眠気も吹っ飛びますよね。

つまり気の巡りを強める働きがあります。

また温まって汗も出たりしますよね。

このように発汗、それから体の中の余分なものを発散させる働きがあります。

風邪の場合、東洋医学的には外から入ってきた邪を発散させて治す、

というのが基本的な考え方なので、通常辛味の生薬を用います。

ただ、辛くても胃腸に効くような生薬は本来風邪にはあまり効きません。

そこで第2のポイントですが、大量に服用したという点です。

これにより辛味の持つ基本的な効能が強まり、風邪に効いたと思われます。

漢方では苓姜朮甘湯と苓桂朮甘湯などのように一味違うだけで違う方剤になるものもあり

一味の違いを厳密に考えることもありますが、基本的な考えがあっていれば

多少違っても同じような系統の生薬を使うとある程度改善することが多いのも事実です。

ですから中医学の本には、

「正しい弁証(診断)をすることが大事であり、弁証が正しければ

薬はぴったりでなくても効果出るからそれから微調整すれば良い」

と書かれているものもあります。

これは漢方を勉強する初学者にとってアドバイスになると思いますし

薬膳をする方にも役に立つと思います。

というのは薬膳では漢方のようにたくさんの生薬があるわけではなく

薬効と言えるような効能を持つ食べ物は限られているので、

それを工夫して使っていく必要があるからです。


ちなみにこの患者さんの弁証は傷寒論の少陰病で本来の治療は

麻黄附子細辛湯だと思います。

喉は良くなったのですが、鼻水がまだ残っていたので受診されました。


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